硝子体手術

硝子体手術とは眼球に小さな3つの孔を作成し、眼内を特殊な照明で照らしながら、硝子体を切除したり、網膜を操作する手術です。眼科領域では最も繊細な操作を必要とする手術の一つです。

25G小切開硝子体手術

当院では25G(ゲージ)小切開硝子体手術を施行しており、わずか0.5mmの傷で手術を行うことが可能です。従来行われていた硝子体手術に比べて、手術時間が短い、術後の合併症が少ない、視力の回復が早いなどのメリットがあり、病気の種類や状態によっては日帰り手術でも対応することが可能となりました。

主な対象の病気は硝子体出血、網膜前膜、黄斑円孔、糖尿病網膜症、網膜剥離などかあります。病気の種類や状態によって手術の内容が異なり、専門用語になってしまいますが、硝子体の切除(周辺部を含む)、後部硝子体剥離の作成、増殖膜や内境界膜の除去、液空気置換、眼内レーザー光凝固、膨張性ガス注入などの操作を行います。麻酔は経テノン嚢下球後麻酔という方法で行っており、この麻酔により深い鎮痛と眼球運動の抑制を図ります。不安の強い方はリラックス効果のある低濃度笑気ガス麻酔を使用することもできます。

検査画像
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手術機器

硝子体手術は当院に常備している白内障・硝子体手術装置ステラリスPCを用います。この手術装置は1台で同時に白内障手術も施行することもできるほか、5000cpm(回転/秒)の超高速硝子体カッターや高輝度キセノン光源などの充実した眼内照明機能を持ち、効率的で安全な手術を行うことが可能です。

手術機器の画像

硝子体注射

硝子体注射とは眼内に30ゲージ(0.3mm)極細針で薬剤を注射することにより、薬剤成分を高濃度で眼内に届ける治療法です。点眼麻酔にて痛みを感じないようにし、注射自体は数秒で終わります。加齢黄斑変性や、網膜静脈閉塞症や糖尿病網膜症による黄斑浮腫などに対する抗VEGF薬硝子体注射が最も多く施行されています。当院ではほぼ毎日施行されているほどで、今や外来診療において欠かすことのできない治療の一つです。

検査画像
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当院では現在日本国内で使用できるすべての抗VEGF薬(ルセンティス、アイリーア、ベオビュ、バビースモ、ラニビズマブBS)を常備しており、病気の種類や状態に応じてこれらを使い分けています。

手術の費用
Cost of Surgery

25G小切開硝子体手術

1割負担 片眼 34,200円 ~ 43,400円
2割負担 片眼 68,400円 ~ 86,800円
3割負担 片眼 102,500円 ~ 130,200円
限度額受給者証をお持ちの方は、費用が安くなります。詳しくはスタッフにお問い合わせください。

硝子体注射

1割負担 片眼 8,700円 ~ 17,100円
2割負担 片眼 17,300円 ~ 34,200円
3割負担 片眼 26,000円 ~ 51,300円
執筆者の画像

著者名 泉 直宏

日本眼科学会専門医

ICL(眼内コンタクトレンズ)認定医

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