流涙症

流涙症とは

流涙症とは、涙の分泌が過剰になってしまう病気であり、目から涙が滝のように流れる症状を引き起こします。医学的には、過剰な涙の分泌が主な原因となる疾患で、涙液の分泌や排出に関わる涙嚢や涙管の異常などが原因となります。

流涙症の原因

流涙症の原因には、様々なものがあります。最も一般的な原因は、目の炎症や刺激、アレルギー、風邪などによる涙の分泌過剰です。また、目の疾患や手術、脳神経の病気、ストレスなども原因となります。一部の人では、遺伝的な要因によっても発症することがあります。

流涙症の症状

流涙症の症状には、目から涙が流れることが挙げられます。また、涙目、目の炎症、目の痛み、目のかすみなどの症状もあります。これらの症状が継続的に続く場合は、眼科医に相談することが必要です。

流涙症の治療

流涙症の治療には、原因によって異なる治療法があります。一般的に、目の刺激や炎症によるものであれば、目薬や抗アレルギー薬、抗生物質などの薬物療法が行われます。涙嚢や涙管の異常が原因の場合は、手術が必要になることがあります。脳神経の病気が原因の場合は、神経内科や脳神経外科の専門医による治療が必要です。

また、流涙症の症状を軽減するために、以下のような対策も行われます。

  • 風通しを良くする
  • 目をこすらない
  • メイクを控える
  • 目元を清潔に保つ
  • 花粉症の場合はマスクを着用する
  • 加湿器を使用する
  • 目を休める

流涙症は、一般的には命に関わる病気ではありませんが、生活の質を低下させることがあります。涙が止まらないことで、社会生活に支障をきたすこともあります。また、涙が流れ続けることで、目の周囲の皮膚が荒れたり、炎症が起こったりすることもあります。

最後に

流涙症に対する治療や対策には、個人差があります。病気の原因や症状、患者の年齢や健康状態などによって、治療法や対策が異なることがあります。そのため、流涙症の症状がある場合には、早めに眼科医に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

また、流涙症に対する理解や情報提供も重要です。流涙症は、一般的にあまり知られていない病気の一つであり、症状があっても自己判断や自己治療をすることが多いため、適切な治療が遅れることがあります。流涙症についての正しい情報を得ることで、症状を早期に発見し、適切な治療を受けることができるようになります。

流涙症は、生活の質を低下させることがある病気ですが、適切な治療や対策を行うことで、症状を軽減することができます。また、病気についての正しい理解や情報提供も重要です。流涙症に疑いがある場合には、早めに眼科医に相談し、適切な対応をするようにしましょう。

執筆者の画像

著者名 泉 直宏

日本眼科学会専門医

ICL(眼内コンタクトレンズ)認定医

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