目の健康は、いつまでも見える世界を体験するために非常に大切です。
その健康を維持するための重要な指標の一つが、眼圧です。
しかし、眼圧とは一体何なのでしょうか。
また、眼圧が高くなるとどのような影響があるのでしょうか。
この記事では、これらの疑問について詳しく解説します。
眼圧とは
まず、眼圧とは何かから説明します。
眼圧は、目の中に存在する液体、つまり眼房水と呼ばれる液体の量とその流れによって決定されます。
眼房水は角膜と水晶体の間の空間、いわゆる前眼房と後眼房を満たしており、その生成と排出のバランスが保たれることで一定の眼圧が維持されます。
この眼圧が視覚を維持するために重要なのは、眼球の形を保ち、光が適切に網膜に到達できるようにするためです。
しかし、眼房水の生成と排出のバランスが崩れると眼圧は正常範囲を超え、高眼圧状態になります。
この状態が長期にわたって続くと、視神経が圧迫され、徐々に損傷を受けてしまいます。
視神経は、目から脳へ視覚情報を伝える重要なパートであるため、その機能が低下すると視力の低下や視野欠損といった症状が出現します。
緑内障の症例画像
ここで特に注意すべきは、一般的に高眼圧は痛みや不快感を伴わないことです。
そのため、自覚症状がないままに進行し、最終的には緑内障という深刻な視力障害につながります。
緑内障は視神経が損傷し、視野が徐々に狭くなる病気で、進行すると完全な失明に至る可能性もあります。
しかし、早期に発見し治療を開始すれば、視力の低下を遅らせることも可能です。
これが定期的な眼科検診の重要性を強く示しています。
治療方法
治療方法としては、まずは高眼圧を下げることが目指されます。
これは、眼房水の生成を抑える目薬や、その排出を促進する手術など、患者の状態や病状の進行度によります。
また、生活習慣の見直しも非常に重要です。
適度な運動や健康的な食事、タバコの摂取の制限などは、全体的な血流の改善や健康維持に寄与し、眼圧の管理にも効果的です。
しかし、緑内障は一度進行するとその過程は逆転しないため、予防が何より重要です。
定期的な眼科検診に加え、特に40歳以上の人や家族歴がある人は注意が必要です。
また、糖尿病や高血圧といった全身的な疾患を抱える人もリスクが高まります。
最後に
眼圧の理解は目の健康を維持するための第一歩です。
眼圧が高いと感じたら、早めに専門家に相談し、適切な対策をとることが大切です。
目は人間の生活にとって非常に重要な器官です。
その健康を維持し、視覚を最大限に活用するためにも、眼圧管理の重要性を心に留めておきましょう。
北海道旭川市のいずみ眼科では、3人の眼科専門医が在籍しており、高眼圧症や緑内障の診断・治療の経験が豊富です。
わからないことがございましたら、何でも遠慮せずにご相談することをお勧めいたします。