霰粒腫(めばちこ)

霰粒腫(めばちこ)とは

霰粒腫(めばちこ)は、眼のまぶたやまつ毛の周りにできる小さなしこりのことで、軽度の炎症が原因で起こる症状です。この症状は比較的一般的であり、通常は治療を必要としませんが、炎症が慢性化すると痛みや腫れを引き起こすことがあります。

霰粒腫の原因

霰粒腫は、まぶたの中にある腺(マイボーム腺)が詰まってしまうことで発生することが多く、腫れた部分には白い膿がたまることがあります。マイボーム腺は、涙の分泌に重要な役割を果たす腺であり、腫れが慢性的になると涙の分泌にも影響を及ぼすことがあります。

霰粒腫の症状

霰粒腫の症状には、まぶたの腫れや痛み、かゆみ、赤み、涙目、またはまぶたの縁に白い小さなしこりができることが挙げられます。この症状が現れた場合、眼科医に相談することが重要です。

霰粒腫の治療

霰粒腫の治療方法は、症状の程度や原因によって異なります。症状が軽度の場合は、ステロイドの点眼薬や眼軟膏の処方、保湿剤や温湿布などの自宅での処置が効果的であり、しこりを柔らかくして詰まりを解消することができます。症状が重度の場合は、手術が必要な場合もあります。

手術

手術には、局所麻酔下で行います。通常は10分程度と短時間で終わります。手術後にまぶたが腫れることがありますが、1週間程度で症状が改善することが多いです。

霰粒腫の予防

霰粒腫の予防方法としては、まぶたの清潔な状態を保つことが大切です。メイクアップをする場合は、メイク落としでしっかりと落とすことが必要です。また、目の疲れを防ぐためには、適度な休憩をとることも重要です。加えて、健康的な食生活や適度な運動を行うことで、霰粒腫を予防することができます。

最後に

霰粒腫は、一般的には比較的軽度の症状であり、適切な処置や手術によって改善されることが多いです。ただし、症状が長期化すると、まぶたの形状や涙の分泌に影響を与えることがあるため、早期の診断と治療が重要です。

また、霰粒腫は他の眼の病気や炎症と混同されることがあるため、自己判断での治療や処置は避け、専門家の診断を受けることが重要です。眼科医に相談し、適切な処置を受けることで、霰粒腫の症状を改善し、健康な目を保つことができます。

執筆者の画像

著者名 泉 直宏

日本眼科学会専門医

ICL(眼内コンタクトレンズ)認定医

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