はじめにIntroduction
いわゆる「涙目」にはいくつかの原因がありますが、その中で涙道(まぶたの内側にある涙点という小さな孔から細い管を経て鼻の奥へ通じる)が詰まっていることにより起こる場合、その詰まった部分を治すことでその症状を改善できる可能性があります。
涙道内視鏡による涙管チューブ挿入術Lacrimal Tube Insertion Surgery Using Endoscope
一般にみられる鼻涙管閉塞症という病気では、局部麻酔をした上で内視鏡で涙道を見ながら、詰まった部分を特殊な筒の棒で広げ(シース誘導内視鏡下穿破法といいます)、広がったらそこに涙管チューブという細い管状のものを入れます。当院では鼻内視鏡装置も使用しており、直接鼻の中を観察しながらより正確なチューブ挿入を行っています。この手術は日帰りで行うことが可能で、術後チューブによる目の異物感はほとんどなく、通常2~3か月程度入れたままにしておきその後容易に取り除くことができます。

涙道内視鏡はフルハイビジョン対応の画質で、道内で2台目の導入となる最新機種です。
涙道の詰まっている場所を直接詳細に観察できますので、以前よりも安全で正確な涙管チューブ挿入術を行うことが可能となりました。
また鼻内視鏡ではチューブの留置状況の確認などが可能です。
治療の流れFlow of Treatment
1.診察・適応の決定
診察にて涙管チューブ手術が必要かどうか、別の病気がないかをチェックします。
2.手術当日(院内滞在時間は1時間弱です)
予約制ですので来院して間もなく手術を行います。通常の方であれば手術時間は20分程度です。終わったら少しの間休憩してから帰宅が可能です。
3.術後診察
術後は定期的に涙道の洗浄を行います。特に問題ない場合は、約2~3ヶ月してからチューブを取り除きます。
手術の費用Cost of Surgery
3割負担の方 約15,000円(片眼)
2割負担の方 約10,000円(片眼)
1割負担の方 約5,000円(片眼)